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☆想い出の☆

☆五百円玉☆


とある哀しい出来事で、


最近反芻した想い出があったので、


今から実際にあった僕の昔話をすることにしよう。


記憶の抽斗にしまっていたのだけれど、

僕が高校生のときに親の複雑な事情で自活していた時期があった。




当時は僕の面倒みてくれる人がいなかったので、

学校が終わるとお弁当屋と宅急便の荷物の仕分けのアルバイトをしていた。

毎日納豆と卵かけご飯ばかり食べていて、

今思い返しても、育ち盛りの僕には苦しい時期だったなぁ。

進学を考えていたのだけれど、本を買う余裕もなかった。

当時、僕には父方の祖母がいたのだけれど、

祖母に僕の父親が本当に、本当に孫の世話も出来なくなるくらい多大な迷惑をかけたことがあり、

余裕なく細々と暮らしていた。



ある日、祖母の家にいった帰り際に

『これ、少ないけど、おばあちゃんが裁縫の内職で毎日ちょっとずつ貯めてんよ。これで勉強するお金の足しにして。』

と手渡されたものは、ずっしりと地球上で最も重い比重のものかと思ったくらい、小さくて重い貯金箱だった。


十万円貯まる五百円玉の貯金箱。

発明した人はきっとユニークで知的だった人に違いない。



『勉強いっぱいして、絶対に偉くなっておばあちゃんを楽にさせるから』

と祖母にお礼を言い、早速家に帰って開けてみた。

本当に、貯金箱に書いているくらいの五百玉が入っていた。


大人になってみれば、些細な金額なのだけれども、

当時の僕からすれば、押入れから小判とか金銀財宝が出てきたような気持ちだった。



本当に、本当に大事に少しずつ、少しずつ、本や食料に使った。


祖母が毎日そうして貯めてきた様に。



それから十数年経って、先日祖母が他界した。

母親が亡くなった様な気持ちで哀しかったのだが、人はいつか死ぬので、どうしようもない。


祖母がくれた大事な想いが、僕の知と血になり肉となり、今の僕の一部となっていて、祖母には心から感謝している。


そして、抽斗には今でも大事に、あの時祖母から貰った数十枚の五百玉が残っている。
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